東海愛知新聞バックナンバー

 5月4日【水】

日本一過酷なマラソン

長野県売木村 10月に「うるトRUN」

長野県売木村で10月19日、フルマラソン大会「うるぎトライアルRUN」(うるトRUN)が開催される。大会発案者で“ウルトラランナー”の異名を持つ岡崎市出身の重見高好さんと高浜市出身で同村観光課地域おこし協力隊の伊東和也さんが東海愛知新聞社を訪れ、大会をPRした。(横田沙貴)

うるトRUNは、昨年まで「うるぎ絶景マラニック」の名称で行われていたランニングイベント。村役場を発着点とするフルマラソンとハーフマラソンの2部門、2時間かけて6キロのコースを歩く「みんな仲良くノルディックウオーキング」の計3部門がある。マラソンは午前9時、ウオーキングは9時15分スタート。

コースは、累積標高がフルで約1700メートル、ハーフで約600メートルと高低差が激しい上に、未舗装路や木の根などの凹凸が多い険しい道もあり、重見さんらは“日本一過酷なフルマラソン大会”と自負している。

制限時間は、フルが7.5時間、ハーフが5時間。道中の景色や豊かな自然を楽しんだり、特産品であるリンゴやトマト、銘菓「たかきびまんじゅう」を味わったりと、売木村の魅力を堪能できる。

完走者には、売木産のヒノキで作られたメダルをプレゼント。また、同大会は自然環境に配慮した「グリーンレース」でレース中の給水ボトルや、ゴール後に振る舞われる食事に使う食器などは各自で持参となる。

大会運営には、多くの村民がボランティアスタッフとして携わる。重見さんは「村が一体となってマラソン大会を運営できるよう頑張りたい」と意気込み、「大会が開催される10月ごろは高地のモミジが色付き、山の上下で異なる色合いが楽しめる。マラソンと合わせて楽しんでほしい」と参加を呼び掛けている。

参加資格は、高校生以上の男女。定員は、フルとハーフ合わせて先着200人。ウオーキングは先着15人。参加料は、フルが5,000円、ハーフが3,500円、ウオーキングが2,000円。大会前日の8日午後6時からは、重見さんや村民らとの交流会も開催。先着30人で、参加費3,000円。交流会のみの参加は不可。

申し込み期限は9月20日。申し込み、問い合わせは、売木村観光課内の同実行委員会(0260―28―2000)へ。

売木村は長野県の最南端に位置し、中心部の標高は850メートル。茶臼山がある愛知県豊根村などと接している。人口は3月現在で577人。村の面積の約9割が豊かな自然が占める。長距離走の準高地トレーニングにも適しており、夏には高校生や実業団チーム、トライアスロンチームなどが合宿に利用するという。

重見さんらは、走りを通じて地域おこしを行う「走る村うるぎプロジェクト」に参加しており、ランナーとして全国のマラソン大会などに出場することで売木村をPR。ランニング教室の開催、合宿のトレーニングアドバイスや合宿所の整備などを進める。

今回は、岡崎市内のランナーが参加しやすいようにと、市内のスポーツ用品店などを回り、参加申し込み用紙を配布している。重見さんは「走ることを通じて売木村を全国に発信し、岡崎市と売木村の交流を少しずつ深めていきたい」と話している。