東海愛知新聞バックナンバー

 10月11日【土】
矢作川流域 森の健康診断
6―7割が不健康
間伐進まず倒木の危険
18日・岡崎市福祉会館で報告会

矢作川流域の森林は予想以上に荒れ、大雨や強風に弱い「不健全」な状態が見られる―。今年6月に行われた第4回「森の健康診断」の調査・分析がまとまり、18日午後1時30分から岡崎市福祉会館で開かれる報告会で発表される。報告会では、森林がもつ“緑のダム”の意義があらためて示される。

森の健康診断は6月7日、215人の市民や学者が参加し、岡崎市内48地点と豊田、新城市内の各2地点で実施。人工林に入り、スギやヒノキの間隔や高さを測り、地肌も調査した。

その結果、調査地点の6―7割が不健康だった。木が多すぎて木と木の間隔が狭く、茂った枝葉が日光を遮って下草が生えず、地面が露出し根がむき出しになっている地点も。

この状態は大雨で土が流され倒木の危険をはらむ。間伐が不十分なためで、明治時代に先駆的な造林事業が行われた額田・宮崎地区も林業の衰退により例外ではないという。逆に、山の所有者や林業クラブなどが間伐をしている地点は健康だった。

森の健康診断は、8年前の東海豪雨による森林地域の土砂崩れで木の流失など大きな被害が出たことから平成17年に始まり、毎年実施。矢作川の水源である長野県平谷村から下流域までの流域面積約18万ヘクタールのうち森林部の約12万ヘクタールが対象。今回で調査地域を網羅したが、これまでに調査した豊田市地域では合併前の努力が認められるという。

調査・分析に当たった矢作川森の診断実行委員会の蔵治光一郎さん(東京大学愛知演習林講師・環境計量士)は「森林行政に取り組んでいる豊田市のように、岡崎市も森林計画をしっかり立ててほしい」と語った。

また、同実行委の矢作川水系森林ボランティア協議会・山本薫久さんも「多くの人に、森林の荒廃は自分たちの問題だと思ってもらい行政を動かす力になれば」と話した。

報告会は参加無料。調査結果発表のほか額田林業クラブ員や森林組合長のトークなどがある。会場で報告書(1冊1,000円)が販売される。問い合わせは矢作川水系森林ボランティア協議会(090―4160―9065)へ。


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