東海愛知新聞バックナンバー
 1月9日【水】
岡崎げんき館「構造と材質違う」
豊田の天井板落下受け各プールで点検

豊田市千石町の豊田スタジアム内の屋内プールで天井板が落下した事故を受け岡崎市は8日、3月1日にオープンする岡崎げんき館(若宮町)の屋内プールについて、天井板が落下する危険はないとの見解を示した。その中で同市は「天井材を固定する長さ15センチのボルトは天井と溶接している。またアルミを巻いた発泡スチロール材を使用した天井材は、石膏せっこうボードの10分の1の重さで防湿性に優れ、湿気による重量増加で落下することは考えられない」としている。
 また、幸田町民プールでは8日朝、屋内プールの天井を目視で点検した結果、異常はなかった。担当者は「鉄骨を組んだ天井のため天井板自体がなく、湿気が結露して天井にたまることもない。構造そのものが豊田市のプールと異なるため、天井の落下は考えられない」と話している。
 吉良町にあるホワイトウェイブ21は、事故を受けての点検は実施していないが、担当者は「屋内プールは鉄骨をシートで覆った屋根のみで天井自体がないため、落下の心配はない」という。
 豊田スタジアム内の屋内プールの天井板が落下したのは6日午前8時55分ごろ。幅約4メートル、長さ約20メートル分が、高さ約8メートルからプールに落ちた。開場のわずか5分前だったが、利用者や施設のスタッフはおらず、けが人はなかった。同市は落下した原因を調査しており、その間はプールを休業している。
 市によると、天井板は石膏ボードに材質が近い珪酸カルシウム製で、天井はボルトの固定によるつり天井だった。毎日、開場前と閉場後にスタッフが目視で天井を点検しているが、天井板が落下する直前まで、湿気が結露して起きる板の膨張などはなかったという。
 市は板が落下した原因を調査した後、改修を行う。また養護学校や福祉施設など、天井のある市内の屋内プール5カ所を緊急点検している。





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