東海愛知新聞バックナンバー
 12月19日【水】
新たに3件 指定文化財に
岡崎市大樹寺の「登誉上人像」など

岡崎市教育委員会は18日、白髭神社の工芸「鰐口(わにくち)」、信光明寺の絵画「絹本著色超誉上人像(けんぽんちゃくしょくちょうよしょうにんぞう)」、大樹寺の絵画「絹本著色登誉上人像(けんぽんちゃくしょくとうよしょうにんぞう)」の3件を市文化財に指定した。
 「鰐口」は銅鋳製。表面に「三川國額田郡西熊村白鬚大明神御鰐口 明應十年辛酉卯月十五年大旦那藤原疋田幸信敬白」の刻銘があり、室町時代の明応十(1501)年、疋田一族が秦梨地区(現・岡崎市才栗町)を統治していたことを示す手がかりになるという。明確な製作時期まで表記されているのは非常に珍しく、生涯学習課は「時代が確定できるという点だけでも価値がある」としている。
 一方、「絹本著色超誉上人像」(室町時代中期から末期)に描かれているのは、後に知恩院住持を経て、松平郷に高月院を開創する信光明寺第三代住職の超誉存牛。
 「絹本著色登誉上人像」(同)は、永禄三(1560)年、桶狭間の合戦に敗れた徳川家康を「名将ほど命を大切にするもの」と戒め、家康の自害を止めた話で知られる大樹寺第十三代住職の登誉天室が描かれている。ともに絹地の掛け軸。





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