東海愛知新聞バックナンバー
 7月1日【日】
郷土の偉人「織田完之」
ゆかりの地に「史料室」
岡崎市福岡町 書籍200冊や遺品集め

幕末から明治にかけて全国を駆け巡り、波乱万丈の生涯を送ったゆかりの偉人をひろく知ってもらおうと、岡崎市福岡町居屋敷の高須神明宮境内に「織田完之史料室」が完成した。地元有志で組織する織田完之史料室設置委員会(鈴木高由委員長)が今年3月から準備を進めてきた。3日午前11時から完成除幕式を開いたあと、愛知教育大学名誉教授・新行紀一さんの記念講演「高須と織田一族」を聴く。

織田完之(1842-1923年)は額田郡高須村(現在の福岡町居屋敷)で生まれた。地元で診療所を開業したあと、筑波(茨城県)、岩国(山口県)、会津(福島県)、印旛沼(千葉県)、晩年には朝鮮半島、中国にも足跡を残している。

岩国では幕府のスパイと間違われて投獄されたが、3年後に明治政府の品川弥太郎の嘆願で出獄したというエピソードがある。会津では「若松学校」の主事として教育の成果を挙げ、県知事から表彰を受けた。

さらに印旛沼の開削にも携わり、『印旛沼経緯記』20巻を発刊。亡くなる前に自分の経歴を刻んだ「壽蔵碑」を屋敷内に建てた。

地元の有志8人で発足した同史料室設置委員会では、福岡学区文化財保存委員会などの協力で、完之関連の書籍約200冊、碑文や生前の写真などを含む遺品など関係資料を収集。同史料室に保管して、地元の人や広く市民に織田完之の足跡などを知ってもらう。

設置委員長の鈴木さんは「郷土の偉人、織田完之を顕彰しようという願いが一歩、実現した。特に子どもたちに完之の足跡を伝えていきたい」と話している。




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