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東海愛知新聞

「葵丘会館」が10周年

地元の文化全国へ発信
あすから記念祭開催
岡崎市

 岡崎市明大寺町の文化施設「葵丘会館」が開館して10年が経たった。同施設の趣旨に賛同する人たちで組織する葵丘倶楽部が、著名人や芸術家を招いて活発な文化交流を続けているほか、ギャラリーは市民の文化活動の発表の場にもなっている。14、15日には同倶楽部が主催して記念祭「春遊々」が開かれる。
 葵丘が開館したのは平成8年4月。同年8月には葵丘倶楽部が発足した。
 同倶楽部の常務理事・小原淳さんは、葵丘が開館するまでのいきさつをこう話す。
 バブル経済がはじけたころ、当時、小原建設会長で地元の産業界の発展に尽くしていた小原守さん(故人)は、「日本人は心を忘れてしまった」と嘆き、「何か地元のためにできることはないか」と長男の淳さんに相談。「建物は自分が造るから、中身を考えてほしい」と持ちかけた。
 環境問題がいわれ始めたころで、設計を担当した淳さんは「建築の模範になるものを」と、太陽光を有効的に使う設計を採用。南側をガラス張りにし、冬は太陽光の暖かさを蓄熱して、夏は暑さを遮断。断熱材を使うなどし、エネルギーコストは通常の半分にした。
 この施設は、当時、釧路市で開かれた太陽光を有効に使う「パッシブソーラー」の国際会議でも紹介された。
 同施設は鉄筋コンクリート5階建て延べ2,250平方メートル。ミーティングルーム、ギャラリー、ホールがあり、一般にも貸し出している。
 「葵丘」は、中国の春秋時代、各国の領主が山東省の葵丘に集まり黄河の平和利用について話し合ったことを「葵丘会議」と呼ばれたことから名付けられた。
 守さんと親交があった岡崎市の三州葵市民の画家・荻太郎さんの作品約50点を収蔵。常設展示していることでも知られる。

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