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東海愛知新聞

岡崎市美術館

「藤井達吉の日本画」展

“描かれた植物”50点

岡崎市美術館は、岡崎市ゆかりの工芸家藤井達吉の未公開作品を中心にした企画展「藤井達吉の日本画 描かれた植物たち」を開催している。大正期から晩年に至るまで制作を続けてきた日本画50点を展示。特に、これまで所在の分からなかった第8回再興日本美術院展(大正10年)入選作「山芍薬(やましゃくやく)」をはじめ、未公開のものが数多く展示されている。
 藤井達吉は、明治14(1881)年、碧南市棚尾に生まれた。若いころ、名古屋の服部七宝店に勤めたが、24歳のとき美術工芸家を志して上京。
 作品制作のかたわら工芸団体の結成、雑誌の発刊など美術工芸分野の発展のために尽力した。
 昭和20(1945)年、愛知県小原村に疎開。美術工芸和紙の指導を始め、小原和紙隆盛の基礎を築いた。
 晩年は、碧南、岡崎、湯河原と住居を変わったが、昭和39年7月、岡崎市戸崎町の家に戻り、8月27日に心臓麻ま痺ひで死去。岡崎市美術館に膨大な作品が寄付された。
 達吉は、七宝、染織、金工、木工、陶芸、刺しゅうなどの工芸のほか、日本画、油彩画、図案、和歌にも創作活動を広げたが、その題材は四季折々に見られる路傍の草花を中心にしている。
 同美術館は「私たちが何気なく見過ごしている、道端の草花に美を発見して描いている達吉のすばらしい作品を見てほしい」と来場を呼びかけている。入場料は、一般500円、小・中学生300円。市内の小中学生は無料。
 月曜日は休館。25日まで。

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