6月29日【水】
■愛環鉄道の昨年度決算
営業収益は過去最高
設備投資で1.6億円損失

 岡崎〜高蔵寺間を結ぶ第3セクターの愛知環状鉄道(本社・岡崎市北野町)は28日、第19期決算を発表した。昨年度(3月末締め)の乗客数は約990万人で、営業収益は過去最高の27億円を超えたものの、万博に向けた設備投資と減価償却費の増大により、1億6,000万円の当期損失を計上した。株主総会は30日に開かれる。
 発表によると、営業収益は前年比13%増の27億1,400万円。内訳は、旅客収入が23億7,600万円(前年比15.1%増)、広告・店舗・駐車場などの収入が3億2,000万円、旅行代理業務など付帯事業の収益が1,400万円。
 一方、人件費や主要駅の工事などの営業費用は28億8,300万円となり、法人税などを差し引いた当期損失は1億500万円。前年度の繰越損失1億400万円を合わせて約2億900万円の累積損失となった。
 愛知万博が始まった今年4月の乗客数は昨年同月の87万人から233%増の2,032,000人。万博の主要アクセスルートとなっている同社は「万博に向けて7年間行ってきた整備事業が完了し、利便性は格段に向上している。今後も整備された輸送基盤を最大限に活用していきたい」と万博客による増収に期待を寄せている。



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