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東海愛知新聞

経験に基づく医療

岡崎・小児科延寿堂杉浦医院 きょう閉院

岡崎市能見通1の小児科延寿堂杉浦医院がきょう31日、閉院する。親子2代で85年間続けてきた子どものための医療。院長の杉浦壽康さん(85)は、閉院後も小学校や幼稚園・保育園、保健所、夜間急病診療所、市医師会の相談室などで現役の小児科医として、子どもたちの成長を見守り続ける。()

同院は杉浦さんの父が1935(昭和10)年に開業。「杉浦医院」では、他院と混同されるため「延寿堂」を入れたという。77年8月に後を継ぎ、約42年半。自身の高齢化や目まぐるしく変わる医療保険制度への対応が困難になり、約2年前に「85歳で閉院」を決めた。

杉浦さんには「薬を使わない」という持論がある。大学病院在籍時に治療中の子どもが一時帰宅して元気になったことや、自院で解熱薬や抗菌薬を使って効果がなかった例があったことなどを理由に、せきや鼻、たんに関する薬の使用を控え、塗り薬だけを使うようになった。「患者は減ったが、賛同してくれる人は継続して来てくれた。経験に基づく医療を提供してきた。(自身の考えに近い文献も出ていることから)間違ってなかった」と振り返る。恩師の教えの1つ「丁寧に診る」を忠実に守り、同行した親族から子どもの症状を詳しく聞くことも怠らなかった。

後を継いだ当初に夜間救急が1日5、6件もあったことや、1歳前の女の子の小児がん、高校入試前の中学生の白血病の兆候に気付いたことなどが印象に残っているとしている。かつての患者が親となり、今ではその子どもが受診することもあるという。

「(経営面を陰で支えてくれた)妻をはじめ、いろいろな人にお世話になった。皆さんに感謝したい。子育ては大変かもしれないが、子を見守るのが親の役目」

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