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東海愛知新聞

「芸妓は続けます」

岡崎 シン・ミキモト24日で閉店

岡崎市明大寺町のバー「シン・ミキモト」が24日で閉店する。店を切り盛りしてきたのは、岡崎で現役の芸妓として知られる浅海としさんと惠美子さん姉妹。「店は閉店しますが、芸妓は辞めません」としている。()

店は1984(昭和59)年11月にオープン。当時は常連客も多く、活気にあふれていた。近年では常連客の高齢化が進み、客足は遠のく一方。惠美子さんらが辞め時、潮時をうかがっていたところ、今年夏の猛暑でいつもに増して来店客が減り、決定打となった。9月20日ごろから閉店の周知を行っている。

店名は、2人の母京子さん(故人)が昭和20年代後半に始めた同市元能見(もとのみ)町の置き屋「三甲本寮」から命名。「シン・ミキモト」か「ニュー・ミキモト」で迷っていたが、松坂屋の関係者らの助言もあって「シン」を採用したという。

共に18歳で芸妓の世界に入り、半世紀以上。としさんは「久里子」、惠美子さんは「千加子」という芸名を持つ。岡崎の芸妓は、かつて100人を超えていたが、現在は2人のみ。先輩たちは他界・引退し、後輩も辞めていった。2人だけの状態は10年以上続く。座敷に上がるのは年に5、6回程度。2人ということもあり、踊りや三味線もなく「お酌だけ」という。

家康行列でお囃子をやったり、ステージで踊ったりしていた時期もあった。「皇族や外国の要人、政治家、芸能人、各業界の幹部と出会えたことは良かった」と振り返る。

店は日曜定休。午後7時〜翌日午前0時。「残りわずかですが、お待ちしております」と笑顔で出迎える。

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