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東海愛知新聞

強み生かした提案

岡崎の鈴六 工業用雑巾製造販売に力

岡崎市大平町の繊維リサイクル会社「鈴六」(鈴木信高社長)がこのほど、実証データを基に工場などの拭き・磨き掃除のニーズに最適な工業用雑巾(ウエス)の提案サービスを始めた。来年で創業100年を迎える老舗は、社内での一貫生産を強みに納期や品質にも自信を持ち、コスト削減や効率向上のアドバイス役も買って出る。()

同社は古紙の卸問屋などから仕入れた古着を選別し、裁断してさまざまな色や厚み、柔軟性、吸水性、吸油性のウエスを製造する。その種類は60弱。衣替えの時期には多くの中古衣類が集まる。

選別工程では、傷みなどがなく海外で衣類として再利用される中古品、希少アイテムや付加価値が高く使用可能な服は国内での中古品(古着)となり、ウエス原料となるのは全体の15〜20%。そのほかは綿状の反毛用になり、再利用できずに“ごみ"となるのは7%程度。選別の種類は多岐にわたるため、独自のマニュアルを作って社内で共有化している。

鈴木和人専務(53)によると、約20年前には布ウエスが下火になったが、吸水性が高く、柔らかく使い勝手が良いとして3、4年ほど前から需要が高まってきたという。そこで同社もウエスの製造販売に力を入れるようになり、まずは裁断機を増やし、増産体制を築いた。また、商品ごとの吸水性、吸油性のテストを実施しデータをホームページに掲載。さらに専門性を高めるためにウエス部門をつくり、組織化した。

これらの強みを生かして顧客の要望に合った商品を提案している。吸水性やコスト、柔軟性など重視する項目が取引先によって異なるため、商品の早見表のカタログも作成した。最近では磨き用として目の細かく薄い生地が注目されている。「自社での一貫生産により安定した納期と品質で差別化できる。実証データも提案の際に大きく役立っている」と鈴木専務。

価格は1キロで115〜430円。日用雑貨店で販売されているウエスより低価格という。問い合わせは、同社(21―5305)へ。

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