東海愛知新聞バックナンバー

 6月6日【火】

近代的な建物に

岡崎の妙國寺 新本堂の落慶法要

岡崎市宮地町の法華宗陣門流妙國寺で4日、新本堂の完成を祝う落慶法要が開かれた。従来の寺院の本堂とは異なる近代的なホール式の建物の斬新さに見とれたり、驚いたりする人が多かった。(竹内雅紀)

同寺は室町時代初期の1341年に開山。徳川将軍家に仕えた「天下のご意見番」こと大久保彦左衛門をはじめとする大久保一族ゆかりの寺院。江戸時代中期に建てられたとされる木造の旧本堂が老朽化したため、境内の庫裏があった場所に、家族葬が行える重量鉄骨のホール式建物を建設した。延べ床面積は旧本堂の約2倍の広さになり、仏具や天井絵なども修復した。

法要には檀信徒や来賓、地域住民ら約100人が参加。六尺太鼓(鼓面約180センチ)の迫力ある音や読経などを通して厳粛な雰囲気に包まれながらも盛大に行われた。

西川泰裕住職(58)は「昭和20(1945)年の三河地震や34年の伊勢湾台風など大きな被害に遭った。新本堂は構想からわずか4年で完成した。ここまでの紆余曲折は筆舌に尽くしがたい。きょうの天気と同じで、心もさわやかに晴れ渡っている。本当に良い本堂ができた。お参りしてよかったと思えるようにこれからも経を上げたい」とあいさつした。

旧本堂は年末までに取り壊し、跡地は墓地新設などを検討しているという。

法要前には約80人の子どもたちが参加した稚児行列もあった。