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 5月19日【金】

「平地荘」全面建て替えへ

岡崎市が基本設計を発表

岡崎市は18日、築45年以上の市営住宅「平地荘」(美合町)を全面的に建て替える基本設計を発表した。住宅棟は現在の中層住宅(5階建て)8棟を中高層住宅(4〜8階建て)5棟に建て替え、入居定員の250世帯を維持。また市内の市営住宅では初めて、敷地内に児童育成センター(放課後児童クラブ)が併設される。(今井亮)

基本設計によると、敷地約1万3000平方メートルには住宅棟や放課後児童クラブのほか、約3.5倍広い集会場(約200平方メートル)、250台分の駐車場、375台分の駐輪場、児童遊園などが整備される。

正面となる南エントランス広場に集会場と放課後児童クラブを配置。その周囲に中庭や児童遊園を設ける。

住宅棟5棟のうち4棟は景観や日照、圧迫感など地域への配慮として、最上階を4〜8階に分ける。またこれまでなかったエレベーターを新設。居室内は浴場の湯船の設置を入居者の自己負担としているが、ユニットバスを標準設備にする。

放課後児童クラブの併設は、平地荘がある緑丘学区の待機児童を解消し、若年層世帯の入居を呼び込むのが狙い。運営は民間事業者への委託を検討している。

市は今年度に行う実施設計と並行して、入居者の仮移住を開始。現在の平地荘の解体を含め平成30年前半の着工を目指す。新たな住宅棟5棟は段階的に建設し、平成33年度に全て完成する見通し。総工費は2分の1を助成する国の補助金を含む約四十三億円と試算している。中層市営住宅の建て替えは市内で初めて。