東海愛知新聞バックナンバー

 4月13日【木】

美しく飛んでね

河合中 50年目のゲンジボタル幼虫放流

岡崎市河合中学校は12日、同市秦梨町の乙川河川敷で「第50回岡崎ゲンジボタル幼虫放流式」を行った。昭和43(1968)年から続く伝統行事で、節目の今回は全校生徒62人と教員、岡崎ゲンジボタル河合保存会会員、地域住民、秦梨生平の2小学校の代表児童ら計約230人がゲンジボタルの幼虫約300匹を放流した。(横田沙貴)

同校では、自然科学部が中心になって国指定天然記念物のゲンジボタルの保護・育成、校区内の環境保全に取り組んでいる。幼虫の放流は校区内の乙川と男川で毎年交互に行っている。

式典では、荻須文裕校長が「皆さんの力でゲンジボタルの保護活動が受け継がれてきたということは河合地区の宝。先輩から受け継いできた活動は、山々と岡崎の自然を守ることになる」、同保存会長の鈴木清美さんが「放流によって、ホタルが自然発生し、人間と共生する河合地区にするのが目標。みんなで頑張ろう」とあいさつ。生徒会長の3年細英士朗君が、ホタルの保護活動への誓いの言葉を述べた。

式典後、生徒らは、美しく飛翔するよう願いを込めて、餌となるカワニナと幼虫を川へ放した。同部長の3年梅本陽向君は「夏には放流した以上のホタルが飛んでほしい」と期待のまなざしを乙川に向けていた。

同部などは今後、4月中に校区内に計1000匹の幼虫を放流する。