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 1月9日【土】

難関試験をクリア

県立岡崎商業高校 米澤君と高木君が簿記で

県立岡崎商業高校の情報会計科3年米澤潤君が税理士試験の科目「簿記論」に、同科2年高木太久馬君が日本商工会議所主催簿記検定(日商簿記)1級に合格した。ともに高校生の受験者数が少ない難易度の高い試験で、同校での税理士試験合格者は史上初。また、2年連続で日商簿記1級合格者が出るのも初めて。(横田沙貴)

税理士試験は会計学と税法に関する計11科目のうち、5科目で合格点を取ると資格を取得できる。受験には法律に関わる講義を受講するか、日商簿記1級などの資格が必要だが、米澤君は2年生の時に日商簿記1級を取得している。当日は2科目に挑戦したが、簿記論のみ合格。受験勉強と並行して簿記部の全国大会へも出場した。米澤君は「日商簿記よりも試験時間が長く、内容も専門的になり難しかった。合格の喜びよりも、もう1科目が合格できなかった悔しい思いの方が強い」という。

日商簿記1級は商業簿記や会計学などの4科目で構成されており、合格率は例年10%程度の難関試験。近年、高校生の受験者は増えたが、2年生の挑戦は少ない。高木君も簿記部に所属しており、部活動と自宅で試験勉強を行った。同校が連携する群馬県高崎市の高崎商科大が行う高校生向けの特別講座などにも参加した。高木君は「『ダメだ』と思っていたから、合格を知った時はうれしかった」と振り返った。

2人の目標は公認会計士。米澤君は高崎商科大への進学を決めており、「5月の公認会計士の試験に合格するのが今の目標。将来は簿記の知識を武器にして、社会に貢献したい」。高木君は「高校在学中に税理士資格2つと公認会計士試験に合格したい」と先輩の記録を越えようと意気込んでいる。

簿記部顧問の小島伸介教諭(34)は「2人が地道にこつこつと頑張った結果が形になった。これからも1歩ずつ進んで、夢を実現してほしい」とたたえた。