東海愛知新聞バックナンバー

 11月19日【木】

身近な「めっき」

岡崎市葵中 加工会社の神谷社長実演

スーパーサイエンススクール推進校の岡崎市葵中学校は18日、同市葵町の竹田鍍金工業の神谷篤社長(58)を講師に招き、理科の授業を行った。神谷社長は化学変化について学ぶ3年6組の38人に、めっきを通じて理科で学ぶ技術や知識と実生活の密接なつながりを教えた。(横田沙貴)

めっきは、金属の膜で部品などの表面をコーティングする技術。自動車部品などのさび防止や強度向上、アクセサリーの装飾などに使われる。さまざまな加工法があるが、電気を使った方法が主流になっている。

神谷社長は初めにめっき加工を実演。電解質化した金が溶け込んだ水溶液に通電した金属を浸すと、化学反応で水溶液が白く濁りながら金属の表面に膜が現れた。金属製の鍵に金めっきを施すと、生徒から歓声が上がった。

その後、「金や銀、錫、銅などは通電性が高い」「クロムはプラスチックなど電気の通らない物にも加工できる」など、めっきの種類や特性などを紹介。「スマートフォンのバッテリーや電化製品の基板などに通電性の高い金属を使うなど、さまざまな場所でめっきの技術が利用されている。めっきには今皆さんが学んでいる化学作用が使われているので、学校で勉強していることは身近な場所にあふれている」と強調した。

谷田瞭介君は「めっきが身近でどこに使われているのかを知らなかった。実験は面白かった」と話した。