東海愛知新聞バックナンバー

 5月13日【水】

河合中に環境大臣賞

岡崎 ホタル保護活動で功績

ゲンジボタルの保護育成活動に取り組んでいる岡崎市河合中学校がこのほど、野生生物保護功労者として環境大臣賞を受賞した。野生生物の保護に顕著な功績を持つ個人や団体に贈られる表彰で、今年は全国で9の個人・団体が表彰されたが、愛知県内では河合中のみ。(横田沙貴)

河合中は昭和41(1966)年、校区内のゲンジボタルの保護活動を開始。自然科学部が中心になって、校内の観察小屋でホタルを繁殖させ、専用のプールでホタルの餌となるカワニナも育てている。長年のノウハウが蓄積されているため卵のふ化数が安定しており、今年は約1000匹がふ化した。

毎年4月に、校区内の乙川と男川に交互に幼虫を放流。また学区内にホタル保護を呼び掛ける看板を設置、毎月ゼロの付く日に全校生徒が通学中にごみ拾いをするなど環境保全活動にも積極的に取り組んでいる。

宇都宮森和校長は「これまで活動を続けてきた先人に心から感謝をするとともに、今もホタルを守り続けている部員らに誇りを感じます」とたたえた。

同部顧問の河野忠康教諭は「部員は先輩たちの活動をよく受け継いでいると思う。これからも放流は続けていくが、ホタルが自然に発生できる環境を保ってほしい」と期待を寄せた。

美合小には林野庁長官感謝状

また生田ボタル(ゲンジボタル)の保護活動を行う同市美合小学校には同功労者林野庁長官感謝状が贈られた。

美合小は昭和52年にホタルの人工飼育を始め、近隣の山綱川へ幼虫を放流している。62年には飼育施設のホタル舎を設置した。部活動の一環としてホタル部が放流する幼虫とカワニナを飼育している。4年生は個人で幼虫を育てており、地域の自然や環境保護の大切さなどについて学んでいる。