東海愛知新聞バックナンバー

 4月22日【水】
幸田町議選

合併後 初の無投票

現職12人、新人4人が当選

4月29日の任期満了に伴う幸田町議選が21日、告示された。定数16に対し、18人が出馬する見通しだったが、届け出た候補者が16人だったため、無投票で決着した。町選挙管理委員会によると、昭和29(1954)年の豊坂村との合併以降、町議選の一般選挙で無投票は初めて。(横田沙貴)

無投票当選したのは現職12人と、今期限りで引退する現職から地盤を受け継いだ新人4人。党派別では、公明1、共産1、無所属14。全員が60歳以上。

当選証書付与式は27日午前9時から、幸田町役場で行われる。

当選者全員60歳以上 有権者反応さまざま

町議選一般選挙では昭和29年の合併以来初の無投票決着だが、昨年の町長選も同様に無投票決着だった。町民にとって身近な選挙が連続で無投票という異例の結果に。また最年少当選者が60歳の現職、新人は全員60代後半と、高齢化が目立つ。

久保田在住の50代女性は「多数の候補の意見を聞いて、しっかり自分で代表者を選びたかった。若い人でなければ気付かないこともあると思うので、立候補者の年齢層が幅広ければいろいろな意見が出るのでは」と残念がった。

芦谷在住の30代男性は「(高齢化に関しては)何度も議員になることで経験豊かになると思うので、あまり問題ではないと感じる。ただ自らやりがいを持って町議になろうという若い候補がいないのは残念なので、若い人も議会に参加できるように議会活動をPRする必要はあると思う」。

また「無投票は残念だと思うけれど、幸田町の現状に大きな不満がないので、選挙での争点が思い当たらない」と話す50代の女性=芦谷在住=もいた。

大須賀一誠町長は、昨年夏の自身の選挙と同様に無投票決着となった今回の結果を受けて「当選された議員の方々は責任を感じながらまい進してほしい」とメッセージを送った。

自らが推し進める町政のチェック役となる議員が60歳以上となることについては「町議選には各地域のコミュニティーの代表が出てくる。それなりの経験や考えがなくてはならない」と一定の理解を示した。その上で「定年退職した人しか選挙に出られないという現状が決していいというわけではない。ほかの自治体のように30、40代が立候補できるよう何かしらの対策が必要なのかもしれない」と述べた。