東海愛知新聞バックナンバー

 11月18日【火】
オレオレ詐欺 架空請求詐欺

岡崎署管内 被害最悪1億4550万円

オレオレ詐欺や架空請求詐欺などの事件が全国で多発。岡崎署管内(岡崎市、幸田町)でも16日現在、昨年1年間の被害(21件約3,500万円)を上回る27件が発生。被害額は4倍以上の約1億4,550万円と、過去最悪となっている。同署は17日、岡崎金融協会と協力して、岡崎市福祉会館で開いた金融機関向けの防犯対策会議で、あらためて注意を呼び掛けた。(横田沙貴)

会議には同署管内の金融機関職員約130人が参加。中川裕文生活安全課長が犯罪情勢と今後の傾向、同課の朝河勇警部補が銀行強盗や詐欺事件などの発生が懸念されていることを説明した。

またオレオレ詐欺の未然阻止に協力したとして、三菱東京UFJ銀行岡崎支店、岡崎信用金庫六ツ美支店、同信金井田支店、愛知銀行岡崎支店の4店舗に感謝状を贈った。

愛知銀行岡崎支店では9月16日、蒲郡市在住の女性が息子と自分の名義で3口座を開設。在住地から離れていることやこの口座へ高額の振り込みがあったことなど、詐欺事件に利用されている可能性があるとして口座凍結の手続きをした。

愛知銀行を除く3店舗は今年10月、息子をかたった男からの電話で多額の現金を口座から引き出そうとしたり、指定された口座に金を振り込もうとしていた利用客の被害を防いだ。鈴川信視署長は「皆様の声掛けは一番実効性のある詐欺対策だ」と話した。

岡崎署管内のオレオレ詐欺は16件約7,250万円、架空請求が9件約7,180万円、還付金詐欺は2件約130万円。

犯行グループの構成員が被害者から直接現金を受け取るケースが増えており、1件当たりの被害額が大きくなった。

また県立岡崎高校や岡崎北高校、岡崎工業高校などの卒業生の親を狙った予兆電話と被害が多発していることから、同窓会名簿を悪用されている可能性があるとみている。

対策として「こうした詐欺は身近なものだと認識し、お金は『送らない・手渡さない・振り込まない』で」と呼び掛けている。