東海愛知新聞バックナンバー

 10月28日【火】
ナンバー読み取り駐車場

思いやりエリア

1日完成 イオンモール岡崎

イオンモール岡崎(岡崎市戸崎町)の地下駐車場に1日、事前に登録されたナンバープレートをゲートで自動認証して駐車できる障害者用駐車場区画「思いやりエリア」が完成する。試験的にナンバープレートの登録申請の受け付けに伴う使用が可能となり、1カ月の周知期間を経て12月1日から本格的な運用となる。(今井亮)

区画が完成するのは、ファッションを中心とした若年層に人気の専門店が集中する西棟(ウエスト)の地下。週末や年末年始は開店前から駐車が目立つ区画だが、天候に左右されず、エスカレーターやエレベーターの昇降口がある店内出入り口への近さから選ばれた。

これまで健常者用だった30台分を、障害者のほか、妊婦やけが人も駐車できる20台分(約1000平方メートル)に整備。満車の際も乗り降りなどの待機場所として最大2台まで入場できる。

ゲートにはナンバープレートを読み取る車番認証システムを設置。各駐車スペースにはバックミラーで確認できる高さ1.2メートルの後方衝突防止のポールを設けた。

ナンバープレートの登録には、2階のインフォメーションで車検証をはじめ、障害者手帳、母子手帳の提示が必要となる。登録の有効期限は障害者が2年更新制で、妊婦、けが人は半年。

思いやりエリアの完成で、西武岡崎店を含む敷地内の障害者用駐車場は、全ての駐車場(4300台)に対して約2.5%となる103台分となり、県内のイオンモールでは最多となる。

同店の担当者は「さまざまな事情を持ち、気軽にご来店頂けなかったお客様が、快適に駐車して頂ける運用に努めたい」としている。

同店によると、障害者に貸し出すリモコンでバーの上げ下げを操作する障害者用駐車場が屋内外にあるが、バーは手動で上げることができるため、健常者の不正利用が目立つ。

昨年は不正利用に対する苦情が47件あった一方で、貸し出したきり返却されないリモコンが増え続けている。思いやりエリアの完成により、来年の4月1日をめどに既存の障害者用駐車場のバーを撤去、貸し出しているリモコンは無効化する予定。