東海愛知新聞バックナンバー

 6月6日【金】

「桜のまちづくり」へ

岡崎市議会一般質問
計画的な植樹・保護活動で

岡崎市議会6月定例会は5日、本会議を再開。2日午後に続いて一般質問が行われ、横山幽風(黎明)川上守(自民清風会)加藤義幸(同)井村伸幸(民政ク)小木曽智洋(無所属)太田俊昭(民政ク)の6議員が登壇した。(山本浩禎)

加藤議員が、「岡崎さくら100年プロジェクト」の進め方について質問した。

内田康宏市長は「岡崎公園の桜をはじめ市内には多くの桜が植えられている。しかし、ソメイヨシノの寿命は5、60年と言われており、岡崎公園の桜も一部が枯れたり倒れたりしている。そこで、活性化本部などと桜の保護を計画的に行うとともに、市民に親しまれる身近な桜の名所づくりを行うなど、先人から受け継いだ桜をさらに充実させ、次の100年に残していけるような桜によるまちづくりを進めていきたい」とした。そのうえで、「具体的には公共用地や企業・団体などが所有している民地への植樹、桜の知識を深める勉強会や維持管理を含めた桜守活動などの取り組みを進めていきたい」と述べた。

内田市長はさらに「イオンの前身であるオカダヤが昭和40(1965)年に岡崎に出店した際、市民の要望で乙川河畔に桜の植樹費用を寄付した経緯もある。来年2月には出店50周年を迎えるに当たり、今回、改めて桜の苗木を寄付したいとの申し出もあり、イオンの協力も得ながら事業を進めていきたいと考えている」と補足した。

■スマートインター設置の考え方

横山議員が、岡崎サービスエリア周辺でのスマートインターチェンジ設置についての市の考え方を尋ねた。

中安正晃副市長は「岡崎市域から高速道路網にアクセスできるのは、東名では岡崎インター、新東名では新たなインター1カ所だけだ。本市の地勢や人口規模、産業の構造を見ても、将来の岡崎のまちづくりの戦略として高速道路網へのアクセス機能が十分でないと考える。このため、現東名で阿知和地区、新東名で岡崎サービスエリア周辺でスマートインターチェンジを設置して将来の岡崎のまちづくりの原動力にしたい」としたうえで、「新東名岡崎サービスエリア周辺でのスマートインターチェンジの設置については、今年度末、岡崎サービスエリアが開業することにより、サービスエリア周辺地域への活性化の効果も期待できることから、関係機関とも緊密に連携しながら協議を進めていく予定だ」と答えた。

■地域性に応じた公共交通政策を

川上議員が、地域にあった公共交通の考え方について聞いた。

岩瀬敏三都市整備部長は「JR岡崎駅周辺から東岡崎駅、康生地区周辺地域にかけてを『まちなか』、その外延部に位置し住宅地や日常生活に必要な商業地などが立地する『郊外地域』、市の東北部や額田地域などの『中山間地域』と3つの地域に分類し、各地域にふさわしい交通サービスを考えていくことにしている」としたうえで、「まちなかではバス停の待合環境整備や公共車両優先システムの導入などのバス走行環境改善、まちなかの活性化を目的としたまちバスの運行を行っている。郊外地域では通勤通学や日常生活の利用ができるように、廃止申し出がされたバス路線に対し補助することで路線の維持をしている。中山間地域では交通弱者の通院・買い物の生活の足を確保するために乗合タクシーを運行しており、地域の特性に応じた交通政策を展開している」と答弁した。