東海愛知新聞バックナンバー

 3月30日【日】

増税前 最後の週末

岡崎市内商業施設
まとめ買いの消費者も

4月1日の消費税率引き上げを控え、最後の週末となった29日、岡崎市内の商業施設では多くの家族連れが訪れ、生活必需品などをまとめ買いした。平成9年4月以来、17年ぶりの増税に対する店舗や消費者の声を聞いた。(竹内雅紀)

日名北町のアピタ岡崎北店では、31日まで増税前カウントダウンセールを実施。店内には「かしこく買うなら、増税前に♪」や「まとめ買いをおすすめします!!」のメッセージも。通常は日替わり価格のものを5日間継続、冷凍食品を4割引にするなど「お値打ち感」を出している。

■売れ筋は化粧品

同店によると、コメやビール、調味料などの食料品や、トイレットペーパーや洗剤などの日用品といった商品をまとめ買いする顧客が多いという。3月後半の1日当たりの売り上げは前年比3、4割増。「顧客数はそれほど増えていないが、購入単価は上がっている。供給が追い付かない商品が出てくるかもしれない」。売れ筋は女性用化粧品で、2月ごろから動きがあった。1日以降の消費冷え込みについては「商品価値を伝えて購買意欲を喚起するしかない」と引き締める。

トイレットペーパーやビールをまとめて購入した40代主婦は「増税前だからいつもより多めに買った」と両手いっぱいに商品を抱えていた。一方で、60代主婦は「増税は気にしない。たくさん買っても入れる場所がない」と話していた。

飲食店ではメニュー表の価格表示変更、企業の経理部門では請求システムの変更、建設現場では駆け込み需要による人手不足などに頭を悩ませている。