東海愛知新聞バックナンバー

 1月30日【水】
長女・赤い卵 次女・ピンクの卵 三女・白い卵

美人揃い「岡崎三姉妹」

国産鶏の普及へ 出荷準備始まる

岡崎市大柳町、独立行政法人家畜改良センター岡崎牧場(米田勝紀場長)で改良されている国産鶏「岡崎三姉妹」の産卵率が高まり、今月から出荷準備が始まった。赤い卵を産む長女「岡崎あかね」、ピンクの卵の次女「岡崎こまち」、白い卵の三女「岡崎おとめ」の“美人揃い”の三姉妹。同牧場では「国産鶏としての知名度を上げ、全国に発信したい」と張り切っている。

■家畜改良センター岡崎牧場

鶏卵の国内自給率は95%だが、このうち国産鶏はわずか6%で、ほとんどは外国銘柄鶏。外国産は鳥インフルエンザの流行など、万一の場合には供給が止まってしまうというリスクがある。

このため同牧場では国産鶏の育成に努め、「岡崎三姉妹」は、卵も肉もおいしい「岡崎おうはん」、緑色の卵を産む「岡崎アロウカナ」に続く第3弾。20年ほど前から改良が進められ、「岡崎おうはん」の普及が進んだため、本格的な取り組みが行われている。

岡崎あかねはロードアイランドレッドのオスに白色ロックのメス、岡崎こまちは白色レグホンのオスにロードアイランドレッドのメス、岡崎おとめは白色レグホンのオスに白色レグホンのメスを交配。卵に含まれる病原微生物やウイルスを除去するため、卵の段階で加温処理したり、抗生物質を飲ませたりしてきたが、これらの浄化が確認されたため止めたところ、平成19年ごろから産卵率が飛躍的に向上した。

米田場長は「卵の需要は地域により好みが違うため、今後は消費者ニーズを確認しながら普及を進めたい」と話している。

問い合わせは、同牧場(46―4581)、または養鶏農家に鶏を提供している長野県松本市の小松種鶏場(0263―24―0151)へ。

■独立行政法人家畜改良センター岡崎牧場
昭和3(1928)年、伊賀町で農林省岡崎種鶏場として発足。細川町を経て平成9年、現在地に移転。13年に現在の名称になった。広さ47.9ヘクタールの敷地で約2万羽を飼育している。