東海愛知新聞バックナンバー

 12月23日【金】

■被災地で交流 生徒が報告

岡崎市北中 「結ばれた絆、受け継いで」

岡崎市北中学校で22日、2学期の終業式が行われた。稲垣幸一校長は式辞で、生徒たちが支援に訪れた宮城県石巻市湊中学校の生徒が書いた作文を読み、「2学期を振り返り、新年の目標を立てる参考にしてください」と結んだ。このあと、生徒集会が開かれ、先月19、20日に東日本大震災の被災地、石巻市と南三陸町を訪問した3年生8人から現地の様子が報告された。(岩月健)

訪問したのは、3年生の東日本復興支援プロジェクトの常包美穂委員長はじめ実行委員8人。石巻市中里小学校で仮住まいする同市湊中学校を訪問。湊中の生徒代表に寄せ書きパネルと募金5万1,000円を渡して激励した。

さらに、児童の9割が亡くなった同市大川小学校を訪問したり、体育センターに保管されている被災者の遺品を見たりした。また、仮設住宅を訪れ住民や子どもたちから地震や津波の様子を聞いた。

全校生徒675人は、実行委員の説明とともに映し出される被災地や、交流の様子を身じろぎもせず見つめていた。

最後に、常包委員長が「結ばれた絆を切ってはいけない。1、2年生のみなさんに受け継いでほしい」と呼び掛けた。

報告を聞いた2年生の梅田彩夏さんは「実行委員の話を聞いて、私も何か出来ることをしたいと思いました。先輩たちの心を受け継いで支援活動を続けたい」と力強く話した。

同校では、これまでの募金7万6,000円と、武道用具のタネイの協力を得て柔道着40着を贈ることになり報告会で披露された。

報告会には、プロジェクトを支援した岡崎ロータリークラブの本多啓一副会長と尾崎篤司社会奉仕委員長、現地を案内した会社役員・土赤光宏さんも参加した。

本多さんは「クラブとしても湊中の要望で学用品購入費を贈りました。2月3日には現地で贈呈式を行う予定です」と話した。

この日、岡崎市立の小学校47校と中学校19校で2学期の終業式が行われ冬休みに入った。例年は来年1月7日が3学期の始業式になるが、7日が土曜日で、9日の月曜日が成人の日で休業になるため18日間の長い冬休みとなる。


<<インデックスへ | <<前日のニュースへ

HOME