東海愛知新聞バックナンバー

 3月23日【水】

■伊賀八幡宮 社殿2棟と随身像2体

岡崎市指定文化財に
三代・五代将軍の守護厚く

岡崎市教育委員会は、同市伊賀町の伊賀八幡宮の社殿2棟と同八幡宮所蔵の木造随身像2体を指定文化財にすることを決定した。告示は23日。

境内にある上総社(かずさしゃ)社殿と牟久津社(むくつしゃ)社殿は建造物指定。木造の一間社流(いっけんしゃながれ)造りの檜皮葺(ひわだぶき)。建築様式や寛政2(1790)年の絵図などから、三代将軍家光の命により社殿や境内が造られた寛永13(1636)年ごろに建てられた可能性が高い。国の重要文化財の本殿や拝殿などの社殿全体の構成要素として価値が高いとされた。

彫刻物指定の随身像は寄木造りで、国の重文・随身門の左右にある。左大臣像は黒と金色、矢大臣像は赤と黄色を基調とし、高さはそれぞれ約1.3メートルと大型。左大臣像内の銘札と銘文から元禄11(1698)年に修復したことが判明した。同年、五代将軍綱吉が命じて社殿の改修などが行われており、像の修復はその一環。保存状態が極めて良く、随身門と一体を成す美術工芸品として価値が高いとされた。(竹内雅紀)


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