東海愛知新聞バックナンバー

 11月3日【水】

マコモタケ 好食感 優れた効能

地産地消を目指し
岡崎・小久井農場が収穫

岡崎市岡町の小久井農場(小久井正秋社長)が、イネ科の多年草「マコモ」を栽培、収穫している。水田や遊休農地で収穫された新芽部分(マコモタケ)は、食感が良く体にもいいと評判。「一度は岡崎市民全員に食べてもらいたい」と小久井社長は、地産地消を目指している。

マコモは、主に水田で作られ、根元がタケノコ状に肥大する作物。中国が発祥と言われ、マコモタケは食感の良さから中華料理の高級素材として重宝されている。「タケノコ、アスパラガスの中間の食感。癖がなく、素材を引き立てる役としては最適」と小久井社長。

栄養豊富で、解毒、利尿作用があるビタミンKを含んでいるのが特徴。中国では漢方薬のような扱いもされているという。調理方法は、シソ巻きやベーコン巻き、酢和(あ)え、マヨネーズ和え、きんぴらなど多岐にわたる。

タケノコとは違い、あく抜きが不要な点もポイント。また、丸かじりでもほのかな甘味があり、皮付きの状態で焼くと甘味が増す。むいた皮を風呂に入れると保湿効果、皮膚の洗浄効果があるという。

■自社土地と遊休 農地で試験栽培

市農業委員会長も務める小久井社長が指揮を執り、今年の5月から市内にある自社の土地と遊休農地の計4カ所40アールで試験栽培を始めた。栽培には、大量の水と肥料が必要。肥料はコメの3〜5倍を投入した。

9月から始まった収穫は現在も続いている。マコモは根の部分を含めると高さ3メートルにも成長し、手作業で収穫。1株で30〜50本にもなる。発育が早く10月には収穫が終わるが、猛暑の影響で夏場の夜の気温が生育に適した23度までなかなか下がらなかったため、遅れている。


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