東海愛知新聞バックナンバー

 5月29日【土】

ニュートンのリンゴの木 初めて実をつける

岡崎市城北中 植樹から20年
“科学の心”大きく育て

今年創立50年目を迎えた岡崎市城北中学校で創立30周年を記念して植樹した「ニュートンのリンゴの木」がゴルフボールほどの実をつけ、生徒たちの話題になっている。(岩月健)

この木は20年前の平成3年3月、当時の磯谷栄一校長が、東京大学理学部附属植物園(小石川植物園)にあるメンデルのブドウ、2000年前の大賀ハス、精子発見のイチョウとともに譲り受けて育てた。

英国のアイザック・ニュートン(1642―1727年)は1665年、自宅の庭のリンゴの木から実が落ちるのを見て万有引力の法則を発見したと伝えられる。その木を接ぎ木した2代目は今も大切に保存され、その穂をさらに接ぎ木した木が世界中に残っている。日本では昭和49(1964)年に、英国から贈られた木が小石川植物園で管理されている。

城北中のリンゴの木はこれまで、花はつけたが実は育たなかった。今年は花が咲き、実がついてから理科担当の山本則夫教諭が摘果などを行い、現在は直径約4センチ、ゴルフボールくらいの実が20個ほど育っている。今後の育て方について学校は、「専門家にお聞きして、なんとか収穫にこぎつけたい」と話している。

磯谷さんは「生徒たちの科学する心が育ってくれることを願って科学史に残る4つの植物を植樹してから20年。ここまできたからには大きな実になるのを見てみたい」と期待している。


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