東海愛知新聞バックナンバー

 5月11日【火】
岡崎のNPO

竹炭で仲間の“輪”

環境保全も訴え ドラム缶で窯を手作り

NPO法人おかざき自然環境を考える会は10日、岡崎市東阿知和町の農地に手作りした炭焼き窯で火入れ式を行った。放置されている竹薮の竹を間伐し、炭焼き作業でお年寄りの生きがいづくりをと、同会の理事長・石原明夫さん(67)=同市若宮町=が計画。竹炭は市内の公共施設や学校の教材として使ってもらう。石原さんは「市内の老人クラブに呼びかけ、参加者の輪を広げたい」と意気込んでいる。(大津一夫)

おかざき自然体験の森炭焼きの会の会員でもある石原さんは、1年ほど前から荒れたままの竹薮が目に止まり、NPO法人化を申請。2月12日に認可された。

知り合いが所有する放置農地を借り、炭焼き窯はドラム缶2本を横に置き、レンガとブロックを積み上げ周囲を土で固めた。

切り出した竹を4つに割り、ドラム缶に入れる。8時間ほど燃焼し、1週間から2週間煙で蒸すと竹炭が出来上がるという。燃焼中は仲間が見守り、周囲には万一に備えて水を入れたペットボトルを置いている。

この日の火入れ式には、根石学区西部長栄クラブのお年寄りと、岡崎信用金庫のOBで組織する三六会の会員合わせて25人が参加。石原さんが炭焼きの仕組みを紹介し、今後の活動について説明した。

この会の目的は、放置農地を有効活用して竹炭を作ることで、高齢者の生きがいづくりを進めるとともに、里山の環境保全、子どもたちにも自然環境の大切さを訴えようというもの。同会では今後、月2回程度炭焼きを続け、順調にいけば新たに穴窯も設置するという。

石原さんは「周囲には畑もあり、炭焼きをしながら農作業を楽しむこともでき、高齢者の健康づくりにも役立てたい」と話している。


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