東海愛知新聞バックナンバー

 3月30日【火】
岡崎の市川敏雄さん

村積山登頂 5000回達成

平成5年から岡崎市奥山田町の村積山登山を続けている同市東蔵前町の市川敏雄さん(80)が28日、通算5000回目の登頂を達成。昨年7月の病気入院のアクシデントを乗り越え、子どもや孫、趣味の俳句仲間ら約40人に祝福された。(岩月健)

孫から表彰状

この日は朝10時、妻の嘉壽美さん(74)、長女逸子さん(50)の夫藤井隆也さん、孫の市川真帆さん(12)とともに自宅を出発。村積山自然公園駐車場に着くと、待ち受けた俳句仲間ら約20人が拍手で迎えた。

休む間もなく標高262メートルの山頂への登山道へ足を運び、午前11時20分、5000回登頂の偉業を成し遂げた。山頂の展望台には長男市川敏美さん(53)、妻のひろみさんら約20人が出迎えた。記念式典では孫4人を代表して真帆さんから表彰状が贈られた。

市川さんは「今日の日を迎えることができ感無量です。5000回達成は日ごろから励ましの言葉をかけてくださった人たちのおかげです」と声を詰まらせながらお礼を述べ、「こうなれば1万回を目指して頑張りたい」と宣言。自作の俳句「貫きて 登頂五千 さくら東風」を披露して大きな拍手を浴びた。

嘉壽美さんは「頑張り屋で、退院したあと子どもたちが杖(つえ)を贈って励ましてくれました。多くの人の協力をいただいて幸せな人です」とほほえんだ。

午後からは、自作のわらじでウオーキング。欠町の冠木門をスタートし、若宮通り、伝馬通りなどの二十七曲りの要所を約3時間かけて歩いた。途中にある案内表示の場所でガイドの説明を受けたほか、専福寺では「おかざき観光ガイドの会」の野崎久治会長から岡崎の歴史の話を聞き、自分たちが住むまちの魅力について学んだ。

病気乗り越え、18年目に

市川さんが村積山登山を始めたのは63歳のとき。富士山登頂のトレーニングのため、自宅から約6キロ離れた村積山の山頂まで往復。翌年の富士山登山が終わっても村積山登山は続き、平成11年1月11日に1000回を達成してからは、次々に目標を上げた。

昨年7月、循環器障害ため入院。「記録が途切れてしまうかと思うと悔しくて眠られなかった。それでも再開に備えて病院の廊下を歩いていた」。市川さんの思いが天に届いたのか、11月から登山が再開できた。この時は嘉壽美さんの介添えを受けながら約20分で登った。

今年1月1日から登頂した後、帰路は奥殿陣屋側に下ってバスで帰る新しいルートで続けている。


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