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東海愛知新聞

現場での医療技術向上へ

初のメディカルラリー
全国から16チーム参加    岡崎市民病院

 岡崎市民病院を会場に18日、「第1回三河メディカルラリー」が開かれた。災害や事故で現場に駆け付けた医師や看護師、救急隊員が、的確な状況判断と治療技術の向上をめざすもので、東海地方では初めての開催。三河地方を中心に全国から集まった4人1組の16チームが参加した。
 メディカルラリーは、通常は病院などに搬送されて来る患者を受け入れて治療に当たる医師や看護師が、ドクターカーなどで現場に出向いた際の対応を、模擬現場で体験するのが目的。日本では5年前、大阪の千里救命救急センターで始まり、北海道、東北、四国地方などに広がっている。
 岡崎市民病院では年明けから準備を始め、この日は同病院と豊田、豊川、幸田、蒲郡をはじめ、大阪、群馬などからも駆け付け、ボランティアを含め約250人が参加した。
 “競技”は[1]冷凍庫に閉じ込められた[2]レストランでガス爆発があり、8人が負傷した[3]子どもの乗った自転車が乗用車同士の衝突事故に巻き込まれた[4]キャンプ中の人が毒キノコ中毒になり一人が心肺停止[5]ハチに襲われて逃げる途中で負傷した―という5つの設定で行われ、係員が1つひとつの動作をチェックしながら、1ブース10分間という制限時間内で競技した。
 設定内容は競技の直前に知らされ、参加した医師、看護師、救急隊員は、まず“現場”の状況を把握。“負傷者”の意識を確かめ、用意された機材を使って救急治療に当たった。
 ほかに待ち時間を使って、バス事故で閉じ込められた負傷者の救出と、搬送しながらの心臓マッサージをする2つのスペシャルステージもあり、参加したチームのメンバーは汗びっしょりになりながら、真剣な表情で課題に挑戦していた。
 同市民病院救命救急センターの浅岡峰雄所長は「どのチームもよく勉強しており、ほかのメンバーの刺激になった。ラリーを楽しみながら技術の向上が見られ、やってよかった」と成果を強調し、「治療現場では毎日が初めてのことばかり。貴重な体験です。今後も県内各地でこうしたラリーが開かれてほしい」と話していた。

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