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東海愛知新聞

岡崎

“科学ビデオ”で入賞

橋本君(生平小)と東海中報道部

岡崎市生平小学校5年生の橋本大輝君と同市東海中学校の報道部は、第4回全国こども科学映像祭(財団法人日本科学映像協会など主催)の科学ビデオ作品コンクールでいずれも佳作に入賞した。
 同コンクールは、子どもたちの科学への関心を呼び起こすことを目的に、カメラの目を通して科学の楽しさ、すばらしさを理解させ、子どもたちの「科学する心」を育てようと企画されたもの。
 今年度のテーマは、小学生部門が「みぢかな生きもののふしぎ」、中学生部門が「科学の不思議を見つめると」。小学生部門は父母または祖父母などの保護者か、教師と共同で制作することになっている。
父親と共同制作
 橋本君は、父親の直司さんと共同で制作した。
 橋本君は3年生のころからアゲハチョウの観察をしていた。そのうち幼虫がときどき頭を上げて周囲を見回すようにすることに気付いた。そこでアゲハの幼虫がものを見る仕組みを探ることにした。
 実験にはアオスジアゲハを使った。まず色の識別ができるか実験した。円周上にいろいろな色を置き、円の中心からアゲハがどの色に向かって動くか調べたところ、特定の色に向かうことはなかった。
 つぎに、「食草迷路」と名付けた装置を作って実験した。菓子箱を仕切った中に他種類のアゲハの好む葉と、アオスジアゲハの好むクスの葉を置き識別できるか試みた。結果は識別できなかった。
 その他の実験も行ったが、アゲハがどのように物を見るかはっきりした結論は出なかった。
 この実験の様子を記録したビデオの編集を父直司さんが手伝って「チョウのひみつをさぐれ」という作品が生まれた。
 大輝君は「お父さんがいつもと違って見えた。今年ははっきりしないことが多かったので、来年は実験を工夫して解決したい」と意欲的だった。
 直司さんは「子どもの研究を見やすく、分かりやすく伝えることを考えて編集した。子どもとのコミュニケーションを深めるいい機会だった」と振り返っていた。
2人だけの部員
 東海中学校の報道部員、3年生の小坂有君と田嶋優太郎君の2人は、普段見ている色が時と場合によって違って見えるのはなぜかを追究した。
 はじめに、空が青く見えたり赤く見えたりする原因を調べた。そして、光の通過率の問題だということを突き止めた。アジサイの花の色は、土壌が酸性かアルカリ性かによって影響を受けることを1カ月にわたる実験で確かめた。また、光や色を混合したときにできる色の違いを実験方法を工夫して調べた。
 テーマに色の変化を取り上げたことは適切で、ビデオの特性をよく生かした作品になった。
 顧問の深津勝巳教諭は「機器の操作、編集の技術などすばらしい力を持っている。3年間の部活動が実を結んだ」と2人をたたえていた。
 同校報道部は、学校行事を中心に取材し、編集したのち校内放送で全校に放映。生徒たちに喜ばれている。今年度は、小坂君、田嶋君の2人だけの部員で活動してきた。
 「1年生のとき、何をする部活か知らないまま、好奇心で入部した。先輩にいろいろ教えてもらったおかげで賞がとれてよかった」と小坂君。
 田嶋君は「家でもビデオ撮影は好きでやっている。学校では編集機が使えて面白い。佳作入賞はいい思い出になった」と喜んでいた。
 表彰式は1月8日、東京江東区にある日本科学未来館で行われる。

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